まずは明智光秀について。
光秀の生きた時代はいわゆる戦国時代。
生年や生地については諸説あり、知名度のわりに前半生はわからないことが多い人物です。“美濃のマムシ”と呼ばれた梟雄・斎藤道三に仕えあと、なんやかんやあって織田信長の臣下となり頭角を表すようになります。マブダチの細川藤孝と一緒に将軍・足利義昭と信長の仲を取り持ったり、公家世界にも顔がきいたので重宝されました。「ハゲネズミ！」と罵倒されたかどうかの真偽は不明なのですが、本能寺にいる信長を急襲し自害に追い込みます。しかし“中国大返し”をした豊臣秀吉に山崎の戦いで敗北し、落ち武者狩りにあい農民の竹槍によって致命傷を負い自害し果てたという。ちなみに光秀には生存説があり、徳川家康の右腕・南光坊天海になり豊臣氏に一矢報いたという異説があります。
麒麟がくるでは、ラストに光秀生存の可能性を残したことを考えると、南光坊天海ルートだったといえます。
近年、領地における内政手腕をはじめ再評価が進んでいる光秀ですが、やはり光秀といえば“逆賊”のイメージが強いので……
「神経質そう」
「真面目そう」
「文系っぽい」
「頭よさそう」
という感じではないでしょうか。あと家紋が桔梗紋なので桔梗のような凜としたイメージもあります。
光秀といえば桔梗紋。特に水色であることがポイント。
スポンサーリンク
では、歴代光秀を見ていきましょう！
まずは現在放送中の『麒麟がくる』。ご存知のように主人公の光秀を演じるのはこの方。
長谷川博己。
かっこいい。
果たしてどんな光秀になるかとワクワクドキドキしていましたが、1話から結構イメージをくつがえす感じでしたね。野党相手に刀振り回し返り血まみれの光秀とか斬新。
忠義心にあついイメージが強かったので、主君である斎藤道三の悪口をめちゃくちゃ言うのもなんか新しいなと思いました。あと、鉄砲ゲットしたあとのはしゃぎっぷりとかもかわいかったですね。
そして2話の「侍大将〜！侍大将〜！」連呼はもう笑うしかなかったですね。
どこぞの妖怪首置いてけみたいな光秀。
画像のビビッドさで賛否両論ある今回の大河ですがおもしろそうな予感がビンビンにしているので、長谷川光秀には期待しかないです。
斬新さでいえばこの方の光秀も斬新でした。
高嶋政宏。
2017年の映画『本能寺ホテル』で光秀を演じましたが、頭脳派というイメージをくつがえす脳筋っぽい光秀。もうなんか勢いと本能だけで謀反を起こしそうです。めちゃくちゃおもしろそうな光秀なのですが、残念ながら出番は少ないです。ちなみに織田信長を演じたのは堤真一。似合うに決まってる。
この方のキャスティングも話題になりました。
岩下尚史。
“ハコちゃん”こと作家の岩下さん。
2016年の大河ドラマ『真田丸』で光秀を演じました。なんと演技をするのは学芸会以来だったそう。脚本を手がけた三谷幸喜が「僕のイメージする光秀は岩下さん！」とアツいラブコールをうけてのキャスティングだったそう。
シュッとしたイメージの強い光秀ですが、ぽっちゃり光秀はなかなかのインパクトでした。特に信長にボコボコにされながらもちょっと恍惚とした表情を浮かべる光秀は視聴者を驚愕させました。
なんか画面もピンクがかってて、なんかもう……なんかね。
スポンサーリンク
大河の光秀は攻めたキャスティングが多いのですが、この方も予想外でした。
春風亭小朝。
金髪ブタ野郎さんです。
2014年の大河ドラマ『軍師官兵衛』の光秀です。小朝は役づくりのために16キロの減量をしたそう。すごい。冴えない中年という見た目の光秀もわりと珍しい。苦悩する光秀を好演しました。
近年の大河だとこの方も光秀を演じています。
市村正親。
歴代のなかでもかなり年長者の光秀ですが、とってもダンディ。2011年の大河ドラマ『江 ～姫たちの戦国～』に出演。ただ出番が少なく、死の間際になぜか江を思い出していましたが、さすが市村正親という感じのインパクトある光秀でした。
非常に個性的な光秀を演じたのはこの方。
萩原健一。
ショーケンです。2002年の大河ドラマ『利家とまつ～加賀百万石物語～』の光秀です。挙兵後の声が裏返りまくる光秀は狂気を感じます。信長（演じたのは反町隆史）におびえまくった結果、どっか切れちゃったんだろうな……というのがよくわかる怪演。こんなイカれた光秀を演じられるのはショーケンしかいない。必見です。
『利家とまつ』の主人公・前田利家を演じたこの方も光秀を演じたことがあります。
唐沢寿明。
2007年放送のテレビドラマ『明智光秀－神に愛されなかった男－』で光秀を演じました。光秀が主人公のドラマが既にあったんですね。知らなかった……。本能寺の変を起こしたのは豊臣秀吉に天下を取らせるため、というなかなか斬新な解釈をしています。爽やか系の光秀です。
意外なキャスティングでこんな方も。
マイケル富岡。
1992年の大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』の光秀、まさかのマイコー。しかし、かっこいいな。マイケル光秀、意外なほど正統派な演技なうえ、信長からのプレッシャーがきつすぎてノイローゼになったあげく反旗を翻すという繊細すぎる人物設定です。
こちらもかなり意表をつくキャスティング。
五木ひろし。
もう光秀のキャスティングが自由すぎる。
五木光秀が登場したのは1989年の大河ドラマ『春日局』。演歌の大御所が演じる光秀は、さすがの声のよさ。たしかに光秀ってなんか演歌が似合う気がします。あと、ずっと笑顔なのが逆に不気味だった……という意見もあります。
ほかにもなにかと話題の宮迫博之も2003年のテレビドラマ『太閤記 サルと呼ばれた男』で明智光秀を演じています。知らなかった。ちなみにこのドラマで豊臣秀吉を演じたのは草彅剛です。
最後に今でも「光秀といったらこの人でしょ！」とファンから根強い人気を誇る俳優さんをお2人紹介しましょう。
まずはこの方。
村上弘明。
キリッとしたインテリジェンスあふれる美青年。しかも芯が強そう。はい、光秀ぴったりです。1996年の大河ドラマ『秀吉』での光秀です。本能寺の変で挙兵する際に光秀が家臣たちにいうセリフがかっこいい。
「この戦、謀反にあらず。恐ろしき“鬼”よりこの乱世を救うにあり」
村上光秀は真面目すぎるゆえの苦悩みたいなのが非常にいいんですよね。ちなみに織田信長を演じたのは渡哲也（激シブ）で、本能寺の変では頸動脈をかっ切って死亡するという壮絶な最期を見せ視聴者を驚かせました。
余談ですが、村上弘明のハマリ役といえば、個人的には柳生十兵衛を推したいです。
そしてもうひとりはこの方。
個人的に光秀といったら絶対にこの方をまっさきに挙げます。
近藤正臣。
1973年の傑作大河ドラマ『国盗り物語』と1995年のテレビ東京12時間ワイドドラマ『豊臣秀吉 天下を獲る！』の２作品で光秀を演じています。さすがです。
特に『国盗り物語』の光秀役は、誰もが「イメージしてた光秀がここにいた！」と思うくらいハマっていました。理想に燃えながらも不器用で、信長という圧倒的強者に打ちのめされていく……。旧主・朝倉義景の髑髏でつくられた盃を無理やり飲ませる高橋英樹演じる信長の圧もすごいんですが、飲まされたあとの光秀の苦渋の表情もまたすごい。謀反やむなし！あと若い頃の近藤正臣の爽やかでも色気のあるイケメンっぷりが光秀にぴったりなんですね〜。
ちなみに右は火野正平演じる豊臣秀吉です。火野秀吉もめちゃくちゃサル度が高くてとてもよかった。
こうして振り返ると大河に光秀ってたくさん出てたんだなぁと思うと同時に、光秀のキャスティングはなかなかチャレンジ精神が旺盛だなと感じました。
光秀といえば本能寺の変の動機が一番の注目ポイントになってくるかと思いますが、今回の『麒麟がくる』では一体どのような感情を光秀が見せてくれるのかとても楽しみです。
『麒麟がくる』関連の記事をどうぞ！
豊臣秀吉を演じた俳優といえば？大河ドラマや映画の歴代秀吉をまとめた！
37人の信長を写真で紹介！織田信長の歴代キャストが豪華メンバーすぎる
【写真あり】“美濃のマムシ”斎藤道三を演じた歴代キャストがとにかく道三ぽい
【写真あり】濃姫を演じた歴代女優が美人揃いでとにかく強そう
【写真で比較】2020年大河ドラマ『麒麟がくる』のキャストを実物とくらべてみた
【写真あり】今川義元を演じた歴代キャストを勝手にランキングしてみた
【道三・信長】『麒麟がくる』のセリフを集めたら名言集ができた【光秀】
